うりふたつ
お疲れ様です。
小林です。
営業特有の月末にかけての追い込み&体調不良のWパンチに苛まれています。
そんな小林の帰りの電車にて...
座席に座って財布の中身をいじくっていました。
相変わらず開店休業状態、空っぽの財布。
「お、500円あったんだ。ラッキー!あっ...」
カラーン!コロコロコロ...
落としてしまいました。
勢いよく転がる500円。
車両の端の方まで行ってしまいました。
そして...優先座席のおばあちゃんの靴にあたり、ストップ。
(おばあちゃん、ナイスキーパー)
そう思いながら近づこうとすると...
おばあちゃん、500円玉を発見。そして
鬼のような速さでパッと拾い上げ、ポケットにダイブ。
(おい、なにしてんだあのババ...ばあちゃん。)
紳士な振る舞いに定評のある小林、
あくまで朗らかにおばあちゃんに話しかけました。
「あのね、おばあちゃん。その500円、俺のだよ?」
こちとら昼飯1食分がかかっています。
先手を仕掛けました。
「え、何が?んん?何のこと?」
「ほら、その今拾った500円。それ僕が落としたやつですよ。」
しらばっくれて来たので、わざわざ一人称を変えてまで下手に出ます。
さぁ、どうでるババ...ばあちゃん。
「あら、そうなのね。ごめんなさいね、あたしのと似てたから、ハハハッ!」
あたしの500円玉と似てた。
生まれて初めて言われたフレーズです。
そんな事、あり得るのか?
しかし、こんな話を聞いた事があります。
自分の顔にソックリな人間が世界には3人はいると言われています。
あのおばあちゃんが言った500円玉もきっとそれと同じ事だったのでしょう。
「そんな奇跡が起きたと言うならば、500円はむしろ差し上げるべきだったのではないか?」
小林は自分を責めています。
自暴自棄になりそうなので、帰りのコンビニで散財して帰りました。
使ったのはもちろんあの500円。
また会う日まで。グッドバイ。
奇跡を信じる男 小林