小林と過ごす日常

面白いと思う人には面白いらしいです。

小林、交通安全活動を行う

お疲れ様です。

小林です。

 

お恥ずかしい話ですが、1年以内の交通違反が累積6点になってしまいました。

 

6点と言うと...

「30日の免許停止処分」

 

毎月1500km以上を営業車で走行している

小林にとって、これは死活問題です。

クビになります。むしろなりたい

 

しかし、お国は小林のような愚かな民に

救済措置を与えてくださるようでございます。

 

その名も...違反者講習

 

この講習を受けるとなんと

免許停止処分は免除され

さらに、累積の6点もチャラになると言うのでございます。

 

これを受けない手はありません。

会社に代休申請を行い、早速予約の電話を入れました。

 

そして当日。

 

集合は8時50分。

いつもの出勤時間と被るのは何か皮肉じみたものを感じます。

 

席に着くと早々に、指導員からこう聞かれました。

 

「え〜とじゃあ、当日コースだとAとBがあるけどどっちにする?」

 

当日コース?なんだそりゃ?

 

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A:実車コース 14,100円

B:交通安全活動コース 9,950円

 

なんだこの価格差は。

そしてBコースの「ギリギリ1万円以下にして少し安く見せてやろう」感はなんなのだ。

 

とは言え、ただでさえの出費。

貧乏サラリーマンにはBを選ぶ他無かったのです。

 

「Bコースでお願いします」

 

そうして、小林の1日が始まりました。

 

9:00〜16:00

7時間に及ぶ非現実空間の始まりです。

 

〜午前の部〜

 

同席する受講者は指導員とともに座学を受けます。

 

受講者には様々な人がいます。

 

勝手にマークシートを記入して怒られる人

 

ガムをクチャクチャとさせて指導員に「止めないと、講習中止にするよ?」と言われてようやく止める人

 

ご覧の通り、困った人が多いのが違反者講習の特徴。

小林も含めて、何故ここに呼ばれているのかがなんとなく分かるメンツでございます。

 

〜午後の部〜

 

座学は終わり、Bコースを選んだ受講者に対して指導員から説明があります。

「それでは交差点に立って、交通安全活動を行いましょう!」

 

そうして渡されたのは

「交通安全」と書かれたタスキと旗。

 

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これがとにかく恥ずかしい。

世が世なら切腹していたでしょう。

 

バスに揺られて10分弱。

 

大通りの交差点に連れてこられました。

 

我々は交差点の四隅で棒を振り始めました。

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「お疲れ様です〜」

おばあちゃんが我々を労ってくれます。

 

身にしみるその言葉。

身も心も汚れてしまった我々には眩しい言葉です。

 

「すみませんがね、東京駅に行くにはどのバスに乗れば...」

 

「あっ、それはですね...」

 

「小林さん!話はしないで集中してください!」

 

何に集中しろと言うのでしょう。

持っている旗の木の柄の木目でも凝視すれば良いのでしょうか。

ともかく小林には善良なる一般市民と話す権利はありません。

 

何故なら身も心も汚れた存在であるからです。

 

それからはただ無心で棒を振る機械と化しました。

 

 〜終わりに〜

 

日常の中の非日常。それが違反者講習

 

交通違反で6点が貯まると

「交通安全」とは程遠い存在にも関わらず

「交通安全おじさん」となって、大衆の視線に晒されます。

 

皆さんは我々のように貴重な1日と1万円を

失わないように、気をつけてください。

 

罪深き 小林