小林と過ごす日常

面白いと思う人には面白いらしいです。

鉱物大好物 〜石に意思を奪われた少年〜

お疲れ様です。

小林です。

 

よくCMでやっている

「月間○○!初回号は特別価格にてご提供!」

みなさんは目にした事はあるでしょうか。

 

○○の中はスポーツカーやドローンなど、

毎号様々な付録がついてくる

分冊百科と呼ばれる出版物の事です。

 

小林が小学4年生の時、

本屋さんでこんな物を目にしました。

 

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「毎週、世界中の宝石、鉱物が付録!!」

 

「初回号はルビーがついて290円!!」

 

小林少年はそれを見てこう思いました。

「これ買って磨いたりして売れば、高く売れるんじゃないの??」

 

「デパートの指輪コーナーで見たルビーの指輪は10万とかしたのに、これは290円!しかも、指輪より大きい!!絶対お得!!」

 

この時の小林は「原石」と言う言葉と、

それを磨く為の費用が頭にありませんでした。

 

特別価格こそ290円ですが、

それ以降は790円。

それを2週間に1度のペースで購入しなければなりません。

 

当時の小林は少年のお小遣いは1600円。

この雑誌を買ってしまうと残り20円で

生活をしなくてはなりません。

 

そんな事が可能なのでしょうか?

 

〜1年後〜

 

小学5年生となった小林少年は相変わらず

雑誌を購入していました。

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相変わらずギリギリの生活を続けている小林少年。

すっかり人付き合いが悪くなり、周りの友達からは

「頭おかしい」とシンプルに悪口を言われていました。

 

家に帰ってもひたすら大好物の鉱物を

眺めている小林少年に対して、

母親は話しかけて来ました。

 

「かれこれ1年になるわよね。まだ続けるの?」

 

「ま、まだとは何だい!最後まで続けるよ...!」

 

「最後っていつよ?」

 

「119号だから残り94回買ったら終わる」

 

「94回ってあんた...中学2年生になってるわよ」

 

「中学生かぁ...そん時が楽しみだ...」

 

石に意思を奪われた小林少年に話が通じる訳がありません。

 

しかし、ある事件を持って小林少年の趣味は

終わりを迎えることとなったのです。

 

雑誌が1月に3回発売

 

月の曜日の巡り合わせで1月に3回、

雑誌が発売される事になったのです。

 

小林少年、死ぬほど悩んだ。

悩んで悩んだ挙句、

小学2年生の弟から金を借りようとするも

親を通じて断られ、ついに3回目の雑誌を買う事が出来なかったのです。

 

その瞬間、小林少年の心がプツリと切れ、

鉱物雑誌集めの趣味は終わりを迎えました。

 

石に意思を奪われていた小林少年は

1年ぶりに心を取り戻し、友達と普通に遊ぶ

普通の少年に戻る事が出来ました。

 

少年とはダイヤモンドのように硬い意思を

持ち、ルビーのような赤い情熱を持った

生き物です。

サファイアのように冷静な心を持って

エメラルドのような穏やかな気持ちで

見守ってください。

 

現在もショッピングモールに入っている

STONE MARKETを見かけると

 ウズウズとしてくる 小林